V-SPRO-Lとは?意味や分析の流れを分かりやすく解説

V-SPRO-L サムネ

企業変革は、組織の在り方を変えるため慎重に取り組まなければなりません。

しかし、実際の企業変革では「理想を重視しすぎる」「現状のマネジメント状態」を理解していないが故に、失敗するケースが後をたちません。

そこで登場したのがV-SPRO-Lと呼ばれるマネジメントシステムです。今回の記事では、この「V-SPRO-L」について分析のやり方を踏まえながら分かりやすく解説していきます。

V-SPRO-Lとは

V-SPRO-L

V-SPRO-Lとは、コンサルティング会社「アーサー・D・リトル」によって提唱された、企業変革における全体像を押さえるためのフレームワークです。「Vision」「Strategy」「Process」「Resource」「Organization」「Learning」の6つの頭文字により構成されています。

このフレームワークを活用する事で、企業変革において理想と現実を把握し、出来るだけ混乱が生じる可能性を下げることが出来ます。下記では、V-SPRO-Lを構成する6つの要素を解説しています。

参考:V-SPRO-L|グロービス知見録

Vision(ビジョン)

Vision(ビジョン)とは、企業の目指す姿を示したものです。ビジョンに関する認識が一致していないと「企業変革の理由」や「目指すべき方向性」が一致せず、全体を思ったように指揮することが困難になります。そのため、スムーズに変革を行うに際して、ビジョンの共通認識を整えて皆が足並みを揃えておきましょう。

Strategy(戦略)

ここでは、「ビジョンを実現するための戦略」が重要です。つまり、「誰に」「どのような価値を」「どのように」提供するかを定める必要があります。これらを明確に定義付けられていれば、戦略の評価を通じて認識のズレ無く、従業員を納得させる形で企業変革に取り組む事が出来ます。

Process(プロセス)

プロセスとは、戦略で定義した価値を提供するためのバリューチェーンおよび意思決定プロセスを指します。ここでは、「戦略を実現するための仕組み」や「社内をどのようにマネジメントするか」「戦略に合ったプロセス」を考えなければなりません。そうしないと、戦略は所詮戦略にすぎず思うような変革を遂げられないでしょう。

Resource(資源)

戦略の実行にあたり必要となるのが資源です。「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」を始めとした様々な資源の要素が無ければ戦略の実行は難しくなります。そのため、必要なリソースを揃えてそれを上手く活用する事が企業には求められているのです。

Organization(組織)

戦略やプロセスを実行するためには組織が必要です。組織には、組織構造や制度関係のようなハード面と行動規範や風土のようなソフト面が含まれます。この2つを上手く統合して「戦略を実行するための組織」に近づけることが大切です。

Learning(学習)

戦略は、必ずしも完璧にこなされるものではありません。当然、失敗する場面もありその時々に応じた対処も必要となるでしょう。その時に求められるのが学習です。戦略のPDCAを回す事で、組織学習を行い結果から改善点を見つけ戦略の調整を行う事がビジネスの世界では絶えず求められます。

V-SPRO-Lが重要な理由

V-SPRO-Lを提唱した「アーサー・D・リトル」は、企業が変革に失敗する理由として5つの壁の存在を指摘しています。

  • 「認識の壁」:変革の必要性が浸透しない事により、変革が思うように進まない
  • 「判断の壁」:何を変革すれば良いのかが分からない
  • 「納得の壁」:変革の方向性は理解しつつも施策に納得していない
  • 「行動の壁」:変革に納得しつつも具体的な行動が不明確
  • 「継続の壁」:変革に必要な行動が継続されず途中で行き詰まる

これら5つの壁を打ち破るためのフレームワークとしてV-SPRO-Lは提唱されました。企業変革は非常に規模の大きい取り組みであるため、その分失敗するリスクも大きいです。リスクを避けて出来るだけスムーズに企業変革を行うためにも、V-SPRO-Lは重要視されているわけです。

V-SPRO-Lの流れ

V-SPRO-Lを活用して企業変革に取り組む際は、頭文字の順番通り「Vision」「Strategy」「Process」「Resource」「Organization」「Learning」に沿って進めましょう。

  1. Vision(ビジョン):何をビジョンにする?
  2. Strategy(戦略):ビジョンを実現するための戦略は?
  3. Process(プロセス):戦略を遂行するためのプロセスは?
  4. Resource(資源):プロセスに必要な資源は?
  5. Organization(組織):リソースを活用できる組織であるか?
  6. Learning(学習):変革への取り組みにおいて改善すべき箇所は?

上記の手順に従ってV-SPRO-Lに取り組む事によって、企業は自社の目指す理想像へ近づけるでしょう。また、企業変革における理想と現状を比較する事によって、何が必要で何をすべきかが明確になります。企業変革の実行には、現場感を一層重視して取り組むようにしましょう。

まとめ

V-SPRO-Lは、これまでに多くの企業が失敗した変革の原因を突き止め、それを解消するために生まれたフレームワークです。企業変革は、会社全体を巻き込んで行うため、とてつもない労力がかかる上に失敗すると一気に経営危機に陥るリスクもあります。そのため、企業変革に何故取り組む必要があるかをしっかりと明示したうえで、全員が足並みを揃えてV-SPRO-Lを実行する事を意識しましょう。

 

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