ステマとは?何が悪いのかをインスタの事例を基に分かりやすく解説

ステルスマーケティング ステマ

普段SNSを頻繁に使用する人や、マーケティング関係者は「ステマ」という言葉を聞いたことはあるのではないでしょうか。しかし、中には「ステマ」や「ステルスマーケティング」は聞いたことがあるものの、具体的な意味を知らない方も多いかと思われます。

そのような方向けに、今回は「ステマ」の意味や何故いけないのかをいくつかの事例を用いて分かりやすく解説していきます。また、後半ではステマの事例を解説しているのでマーケティングの知識を深めるために参考にして頂けますと幸いです。

ステマとは

ステマとは、ステルスマーケティングの略称であり「商品やサービスが宣伝されていると気づかれないように宣伝行為をする事」を意味します。代表的なステマとして、インフルエンサーに報酬を譲渡したステマや、一般人に報酬を譲渡して自社に都合の良いように口コミを記載してもらうステマがあります。具体的なステマの定義は下記の通りです。

ステルスマーケティングとは、マーケティングの手法のうち、それが宣伝であると消費者に悟られないように宣伝を行うことである。

ステルスマーケティングは、中立的な立場での批評を装ったり、当の商品と直接の利害関係がないファンの感想を装ったりして行われる。商品の特長の紹介や、評価システム上の評価をつり上げるなどの行為により、多くのユーザーの目に触れさせ、またユーザーの商品に対する印象を上げることが主な目的とされる。

インターネット上では、ショッピングサイトのユーザー評価の投稿欄や、ブログ上の体験記、口コミ情報サイトなどがステルスマーケティングに利用されやすい。有名人などがブログでお気に入りの商品を紹介する記事の中にも、ステルスマーケティングに該当する例があるとされる。

ステルスマーケティングを行うことで、バイラルマーケティングやバズマーケティングを意図的に引き起こすことが期待できる。ステルスマーケティングはそれが宣伝であることを意図的に隠すやり方であり、一般的にはモラルに反するとされる。ステルスマーケティングを行っていることが発覚した場合、非難の対象となる場合が多い。

引用:Weblio辞書|ステルスマーケティング

ステマの問題点

ステマの問題点

ここまで記事を読んだ方の中には、ステマの意味は理解できたものの問題点がどこにあるのかを理解できない方もいらっしゃるでしょう。そのような方向けに、この章ではステマの問題点を「消費者」と「企業」の2つの視点で解説していきます。

消費者は不利益に繋がる可能性がある

消費者は、本来より良い消費活動を望んでいます。そのため、必要な情報を自身で取得して製品サービスを受容しようとします。従って、ステマにより偽装された口コミなどの情報が引き金となり本来は生じることの無かった消費行動が不利益となる可能性があるのです。つまり、正しい製品サービスの情報ではなく偽装された情報により消費行動が変化してしまうのです。

企業は信頼を無くす

仮に、ステマによって伝えられる情報が虚偽ではなく真実の情報であったとしても、ステマは本来消費者がとらない消費行動に誘導する思惑があるため、問題があります。ステマは、情報の真偽に関わらず消費者の信頼に反する行為であり、結果として不便益をもたらしてしまうのです。

そのため、一度ステマをした企業は炎上し結果として消費者や取引先からの信頼を無くしてしまいます。企業と顧客の信頼は長期的に構築されますが、崩れるのは一瞬です。また、元の状態に戻すには更に時間が必要となるため、ステマは絶対に行ってはいけません。

ステマは違法?

こうなると、ステマは違法なのでは?と考える方もおおいでしょう。ここで、消費者庁の提供する景品表示法を見ていきましょう。

実は、現在の日本ではステマそのものを直接規制する法律はありません。しかし、消費者保護を目的とした広告表示の法令違反やガイドライン違反に該当する可能性があります。ここでは、中でも抵触する可能性の高い代表的な2つの法を紹介していきます。

優良誤認表示

1つ目は、優良誤認表示です。これは、商品・サービスの品質などを事実と異なるにも関わらず、著しく優良であると見せかける表示です。例えば、事実ではないのに「○○に認められた」「あの○○さんもご愛用!」と表示する事が挙げあられます。

一 商品又は役務の品質、規格その他の内容について、一般消費者に対し、実際のものよりも著しく優良であると示し、又は事実に相違して当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも著しく優良であると示す表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

引用元:不当景品類及び不当表示防止法|e-Gov法令検索

有利誤認表示

有利誤認表示とは、商品・サービス価格などの取引条件が他社よりも著しく有利であると誤認させる表示です。例えば、実際は返品条件が厳しいにもかかわらず「満足しななければ返品・全額払い戻し」と表示する事が該当します。

二 商品又は役務の価格その他の取引条件について、実際のもの又は当該事業者と同種若しくは類似の商品若しくは役務を供給している他の事業者に係るものよりも取引の相手方に著しく有利であると一般消費者に誤認される表示であつて、不当に顧客を誘引し、一般消費者による自主的かつ合理的な選択を阻害するおそれがあると認められるもの

引用元:不当景品類及び不当表示防止法|e-Gov法令検索

ステマの種類

ステマには大きく分けて2つの種類があります。それが「なりすまし型」と「利益提供型」です。特に「なりすまし型」については私たちも知らず知らずのうちに関与している可能性があるため、注意して見ていきましょう。

なりすまし型

なりすまし型とは、文字通り「実際に使用していない製品サービス」を提供会社にとって都合が良い好意的な口コミや評価を行うステマです。これは、単に好意的な意見を書くだけでなく、競合他社に対して低いレビューを付けるケースも該当します。勿論、後者の場合は訴訟にまで発展する場合もあります。

実際に、大手口コミサイトでは金銭を支払う代わりに口コミランキングを上位表示させるなどの手口もあり案外私たちの身近な場面でも行われていました。特に、クラウドソーシングのサイトでは、なりすまし型ステマの案件が見られるため、気づかぬうちに自身も巻き込まれてしまうため注意が必要です。

利益提供型

利益提供型とは、インフルエンサーなどに報酬を譲渡し、広告であるとばれないように商品を宣伝してもらうステマです。企業案件であることを消費者に明示していれば問題ないのですが、それを隠して宣伝した場合、ステマに該当します。

近年、注目を集めているインフルエンサーマーケティングにおいてこの手のステマは多く見られます。多くの場合、インフルエンサーがあたかも愛着ある商品であるかのように宣伝し、裏で報酬を受け取るケースのステマが見られます。これがきっかけとなり、炎上してファンを失ってしまう著名人も少なくありません。

ステマの事例

ここでは、有名なステマの事例を3つ紹介しています。これを基に、消費者の皆さんはステマに惑わされないように参考にしましょう。また、広告やPRに携わる方はステマが如何に悪いものであるかを再認する機会として見て頂けると幸いです。

事例1:食べログ

大手口コミサイトの食べログでは、飲食店が業者に報酬を付与する事で、依頼主に都合の良い口コミを記載する旨のステマがありました。その他、同業他社をつぶすために悪い口コミを大量に書き込む請負業者も登場するなど、悪質なステマが存在していました。この事件が契機となり、食べログは口コミランキングのアルゴリズムを改正するなどの処置を取りサービスの改善を図っています。

参照:食べログのステマ|東洋経済オンライン

事例2:ソニー デビッドマニング

ソニーは、自社の制作した映画の興行収入を上げるべく、実在しない架空の映画評論家を用意して1年以上自社の映画を絶賛する評論を書いていました。ラジオ番組に出演した際は、ソニーの映画インタビューなどに合成音声を使用して登場したものの、最終的に捏造していたことが発覚したのです。

結果的に、ソニーは捏造した評論を見て映画を鑑賞した人に対してそれぞれ5ドル支払い、合計150万ドルの賠償金を払う事になりました。

参考:ソニー、映画評ねつ造で150万ドルの賠償金 : 映画ニュース – 映画.com

事例3:Instagramのインフルエンサー

Metaの提供するInstagramでは、ステマが横行しているとされています。理由として、消費者心理に憧れの人物の受容するモノと同じ商品を利用したい気持ちがある事が挙げられます。これを利用して、インフルエンサーに報酬を渡す代わりに、広告と称さずにあたかも自分が愛用しているかのように商品を宣伝してもらうのです。

インスタグラムは口コミやレビューを効果的に波及させることが出来る反面、悪質なマーケティングであるステマの手法を用いられると、多くの消費者に不利益をもたらす可能性があるため、注意が必要です。

まとめ

ステマは、消費者に不利益をもたらす決して行ってはいけない行為です。たとえ一度だけでも、ステマに加担する事で消費者からの信頼を失い「良い消費をする権利」を侵害するため、強い意志を持って経営に取り組みましょう。また、消費者の皆さんはステマに惑わされないように、この記事を読み込み価値ある消費活動を心掛けるようにしましょう。

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